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ときどき雑記2009年b

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■この楽器、嬉しいやら困るやら・・・2009・6・30
このたびの練習には1/2バスを持って行きました。

オケの練習会場は決まった所がなくて学校や公民館をさまよっていますが、 たいていの場所にはエレベーターがなく、それでなくてもバスの中でも特別に重いフラットバックバスと 場合によればパイプ椅子も一緒にふーふー言いながら階段を運んでいます。 運動不足の私には良い試練です。 そんな私にこの特別軽くて小さい1/2バスは有難い楽器です。 でも・・・弾くのにポジションが決まらない。

今日はコンサートが終わって初めての練習、楽譜の準備が事前に整わなかったのか配られた楽譜でいきなり初見大会。 初めて見る、しかもA4に小さくびっちり印刷されて読めない音符の羅列、おまけに早い第九の4楽章なんて弾けません。せめて楽器は慣れた方を持ってくれば良かった。

先ずはいつも通り楽譜ソフトに打ち込み直して音符フォントも大きくする上にB4に拡大したものに変える、そしてもし1/2バスを持ち込むなら楽譜に慣れてからにした方が良さそうです。

構え方は何となく見えて来たような・・・、でもそれは頭の中の事で体はまだ順応していません。

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■義理堅い・・・2009・6・27
長年に亘って、海で釣ったばかりのピチピチした魚や畑で作った新鮮な野菜類を持って来てくれる人がいます。それまで経営を任されていた別の会社で雇っていた人なのですが、平成3年に今の会社を設立して彼とは雇用関係が切れた時からこのような個人的なお付き合いが始まりました。

先日は家で取れたと山椒の実を持って来てくれたので<有難う、山椒は大好きだ>と言ったところ、何日かの後に実生の山椒なら一杯生えていると言いながら苗を5株、土が入った箱ごとくれました。

今日は今日で牛蒡を持って来てくれたので、ついでに庭に植えて次の芽を元気に出しかけている苗を見て貰いましたが、実が成るまで謀反を起こさずちゃんと立派に成長して欲しいものです。

ま、彼の家の庭に生えていたものですから、彼のように義理を通す山椒なのではないだろうかと思ってみたり。

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■アレンジへの不満・・・2009・6・25
流石に世界一流の作曲家が書く曲のなかのピチカードには重い意味が込められていると言う印象が強いです。一音たりとも変えられません。でもポップス系のバス譜には安易にアレンジされていると感じるケースが多いです。

確かに和音的には間違ってはいません、でも面白くない。一番不満に思うのはフレーズ感に関する事です。フレーズの終息感を出しながら一方で次の新しいフレーズに対する期待を盛り上げると言う役目を一般的にバスは負いますが、手元に回ってくるバス譜にはそれへの考慮がない平板なアレンジが結構あります。

他には曲には必ずある<サビ>にも無反応なアレンジ。いっそならメロディに無関係に同じ動きをひたすら続けるというバッソ・オスティナート技法を使ってくれるなら面白いのですけど。

昨年のこと、あまりに平板過ぎる職業アレンジャーの編曲が回ってきたのでメールアドレスが判るのを幸い不満を書き送りました。それってプロのプライドを傷付ける行いですよね。でもプロアレンジャーなら納得出来るようなアレンジをしてアマチュアから金を稼いで欲しいです。

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■1/2バス・・・2009・6・24
近々にちょっとしたコンサートがあって、ちょうど今は端境期に当たっているので賛助することにしました。出番は短いピチカートの曲が3つ、こんな時に4月に購入した1/2サイズのバスを初デビューさせようと思っていました。

でも弦長が短いだけにポジション間隔も短く、それに不慣れなので跳躍音などで音程が予想以上に悪くなるのを恐れて今回は常用バスにします。

この小さいバス、どうやって生かそうか。そもそもどんな演奏姿勢を取るのがベストかから探って行かなければなりません。チェロに近い大きさなのにこれまで大きいバスの座奏に慣れていて、それと同じような構え方の座奏は却ってしづらい感じです。

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■リフォーム終了・・・2009・6・20
別棟の内外装リフォームが終わり、家内の趣味の部屋に衣替えしました。
別棟と言えば聞こえが良いのですが、早い話が倉庫の成れの果てです。それでも家内は自分の城が出来たと喜んでいます。私の部屋も道具の民族移動のお陰で少し広くなりました。

落ち着いて練習をしなければ。

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■文部科学省が定めた学校教育の度重なる誤り・・・2009・6・18
過去に於いてソロバンや毛筆が外されて来ました。その方針の理由にはもっともだと思えそうなものが色々と列挙された事でしょう、今は電算機があるじゃない?とかパソコン使えば良いものね、とか。でもその底を流れるのは日本の伝統文化は日本の子供達に教え込む価値の少ないものだと言う考えなのでしょうか。視点をずらせて考えれば間違いとは断定出来ないという点では、ちょうど戦後私達が育った頃に施された<方言は汚い言葉なので使ってはいけません>という考え方に似ていると思いませんか。でもそれはまだ小さい誤りです。

ゆとり教育の採用。このゆとり教育がもたらす弊害を、教育の行く末を決める人達は予測出来なかったのでしょうね。目の前にある二次的な問題を解決する道しか見えてない、洞察力不足から来た決定のようにも思えるのですけど。事情は知りませんが、ひょっとしてこれは政治バランスの産物なのでしょうか。少なくとも国家百年の計から発した考えとは思いにくいです。

早期英語教育の採用。この決定の影響が社会の中ではっきりするのは十年か二十年先の事かも知れません。以前にも述べましたが、日本人を皆通訳に仕立てようとするのが国是ならそれは正しい方針ですが、そうでない以上これは学童に施すべき国語教育を寸足らずのものにしてしまうと思われます。国語力が不足すれば本を読まなくなり、ひいては学童達の何年か先で待ち構えているもっと難しいものを理解する為に備えておくべき良い土壌が耕されません。

それは数学・物理・社会などの学力をも低下させることを意味するのではないかと心配です、全ての主要学科は国語力が基礎ですから。考えてみてください、数学を理解する際に使われるのは大部分が<言葉>です。

それらの力を学力と表現するのは皮相的過ぎるかもしれませんね、もう一つ言えば日本人にとって英語とは道具ですが、国語とか数学(的な思考方法)はもっと根源的な<生き方・在り方>を形成する為の養分です。

それらを端折ってまでして得ようとするものは一体何の為の能力でしょうか?

現在既に小学高学年学童の<考える力>がめっきり衰えているらしいのですが、早期英語教育の誤りに気付いて方針転換するはずの、ずーっと先の時までその衰えは世界の中でますますひどくなって行くのではないかと気掛かりです。

誰か<そうではない、これで良いのだ>と言う合理的な理由を教えて納得させて下さい。それと教育の有り方を決定する、そのやり方に大きな改革が必要ではなくて今のままで十分だと言う明快な理由も。

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■バージョン5.2・・・2009・6・17
このサイトはバージョン番号を一つ進めて5.2になりました。
変更した理由は見掛けのデザイン変更ではなくてこのサイト内に10種類あるコンテンツフォルダのうちの管理人室フォルダと工房フォルダが肥大化した為です。今回その二つを小さく分割しましたので新バージョンでは全部で15種類のコンテンツフォルダになりました。

分割前では管理人室には画像ファイルも含めて92枚のファイルが溜まっていましたし、工房には何と342ファイルもが詰まっていました。

然し旧バージョンに比べて見掛けはほとんど変えていません。フォルダが増えたと言う事はサイト内でリンクの張り方を大幅に変えなければなりませんでしたが、それでも閲覧者の目には何も変化が感じられないと思います。

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■座面枠UP・・・2009・6・15
コントラバス座面枠のコンテンツが完成しました。そのコンテンツは<バス椅子のコンテンツ>ではないので書きませんでしたが、背もたれが付いていて座面の高さが調節出来るピアノ用のトムソン椅子はバス椅子として使う場合でも圧倒的なメリットです。座面前縁が柔らかい構造になっている背もたれのないピアノ椅子はそこへバスの背面を押し付ける事が出来るのでバス椅子としても使いやすいのですが、背もたれ付きのトムソン椅子なら前縁が堅い木部なのでご紹介するような座面枠を使わなければ使いづらいと思います。しかし座面枠を乗せて使うならトムソン椅子は背もたれがあるメリットが加わり最強のバス椅子になるのではないかと思います。

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■改装・・・2009・6・11
庭にある小屋の内外装を改造中で今週から大工さんが入っています。この小屋はその時その時で用途が変わって来ました。最初は物置きでそれから子供部屋、次に家内の仕事部屋、これから先は家内の趣味部屋です。

完成の暁には客間兼私の練習部屋に長年仮住まいしていた家内の人形数体がやっと引越ししてくれます。望まないのに私の下手なコンバス練習を聴かされてさぞご迷惑だったでしょう。でも待てよ、一難去って又一難、今度は家内のもっと下手な<猫ふんじゃった>を聴かされる破目に〜。

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■ひどなっど・・・2009・6・10
当地大分の方言に<ひどなっど>というものがあります。
意味は<(適当なところでそれをやめて置かないと)ひどい仕打ちをする事になりますよ>という表現の短縮形です。愿語に即して言えば<酷くなるぞ>という警告です。

この言葉、私は好きです。

ひとテンポ遅らせた、むき出しでない言葉だからです。いきなり<わりゃ何するんか>という激昂した抗議でなく、言外に<それ止めてね>という依願が込められているように感じます。

荒っぽい言葉を装いながら実はそうでもない心のゆとりがあると思いませんか。

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■苦慮・・・2009・6・9
折畳み式アルミ譜面台の為の<書込みペダル>は試作品が出来ました。折畳み式譜面台の部品である以上、譜面台と一緒に持ち運び出来るのが望ましいのですが、試作品の抱える問題点はそこです。

出来たものを横に置いてその改良に苦慮しています。

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■書込みペダル付き譜面台・・・2009・6・7
書込みペダル付き譜面台を作りました。

現在の改良構え方では楽器が寝る角度がそれまでよりおよそ10度立ち上がって50度強になっているので通常のままの譜面台が使えるようになっている、と言う演奏環境の変化が前提条件としてあります。なので座奏用譜面台ではなくて6年前にネット購入した頑丈な木製譜面台が自宅の常用譜面台として復活しましたが、その頑丈さを生かしてこのたび十分な筆圧を掛けて楽譜へ書き込み出来る仕掛けを作りました。

それを使ってみると、筆圧を掛けるのには十分以上に耐えてくれますが、そんなに筆圧を掛けると今度は左右への首振り現象が若干気になるところです。これはもう諦めるしかなさそうです。

ところで改めてネットで検索すると当時の木製譜面台を売っていません。それならついでの事に、ごく普通の市販譜面台にその考えを応用したものも試しに作ってみようと思います。こちらはまだアイデアの段階ですが近々試作しましょう。

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■アンサンブルアルカート・・・2009・6・5
一週間ほど前の事、アンサンブルアルカートと言う弦楽四重奏団の、通りすがりの人も自由に座れる広場コンサートを聴いて来ました。団は結成後まだ日が浅いし全員大分のアマチュアです。プログラムは小品を6〜7曲弾いて最後はドボルザークの<アメリカ>全楽章でした。

アメリカには圧倒されました。躍動感に満ちて熱のこもった素晴らしい演奏。

いわゆるプロ程はアンサンブルがわずかに整ってはいないかも知れないし、ちょっと外した音があったかもしれないし、危ういリズムもあったかも知れません。なのにプロからいつも得られるとは限らない熱いものが伝わって来て感動を受け、最終楽章では涙が出そうでした。

アマチュアの演奏でこれほどまで感動したのは初めてかも。終わって思わずスタンディングオベーションしてしまいました。この演奏、観客およそ5〜60人?どう考えても百人はいなかったようです、何ともったいない。

内声部は面白いパートだとはこのたび初めて彼等に教えて貰いました。この四重奏団のリーダーは、今私が参加している室内オーケストラのコンサートマスター。一言で表現すればすごい男です、でも見掛けはやさ男。

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■十万アクセス・・・2009・6・4
昨晩カウンターが十万アクセスを超えました。

開設は2000年11月6日ですが、エクセルを使って計算すると9年半(3100日余)の間ずーっと毎日32人の方達がトップページを経由してコンテンツを閲覧して頂けた事になります。一方でトップページを経由せず検索ワードから直接コンテンツページへ飛んでそのまま帰られた方達もこれを上回って多数おられる事でしょう。ページ数が多い為にそのようなアクセスも又多いようです。

バスの演奏は長年下手糞のまま、そんな無名の田舎男のコンテンツを辛抱強くお読み頂き有難うございます。十万という節目に際して改めまして感謝申し上げます。

最近このHPをご自分のサイトでご紹介しておられる場面に遭遇する事が時々あって、それに気付いた時には感謝のメールを差し上げております。

無縁の方にもそのように評価して頂けるのは掛け値なしに嬉しいです。

それだけに良い加減なコンテンツを作ってはいけないぞと自省もしておりますが、でもやっぱり多くの<間違いコンテンツ>があろうかと思います。お気付きの方はどうぞご指摘下さい。

今後の上梓予定コンテンツはトップページ最下段に表示しております。どうぞこのサイトをこれまで同様に時々チェックして頂けますようにお願い申し上げます。皆様に見て頂けるという事が管理人の励みになっております。

下の画像は開設当初のトップページです。このデザインを<3階建てのアパートのようだ>と評した方もおられてそれが懐かしい思い出になっております。そう言えば1軒だけ灯りが点いていますね、深夜のアパート。詳しくは<M&Bバージョン情報>から<初期バージョンについて>をご覧下さい。

No.1
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■昨日家内の母は山口県へ戻って行きました・・・2009・6・1
2歳半になる孫(つまり母のひ孫)は今回も帰る車の中の母に向かって<おっきいばあちゃんの家に行く>と言いました。半年前に母が遊びに来て帰ったあとでは随分長い間自転車にまたがっては<おっきいばあちゃんの家に行く>と言っていました。

卒壽前のおばあさんと2歳そこそこの幼児の間に何かしら言うに言われぬ暖かい心の交流があるようです。そう言えば母に遊んで貰う時に孫はテンションが高かったです。

10日間母は楽しめたようですから、又遊びに来て貰わねば。会社を息子に渡すまでは母が来ても家内に任せるだけで私自身がお付き合いをする時間のゆとりがありませんでしたが、今なら結構一緒に遊べます。

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■漢字クロスワード・・・2009・5・29
朝早く目が覚めて居間でPCしていたら家内の母が起きて来ました。

母は漢字パズルが趣味で漢字道という月間漢字クロスワードパズル誌を買っていつも解いているのですが、誘われて朝ごはん前に一緒に考えました。

やってみれば面白いです。かなり。これは趣味に出来ますね。

でもこれにハマればコントラバスを練習する時間に影響が出そうです。私の趣味はコントラバス、日曜大工(もう今は日曜に限らず気が向いた時にしますけど)、パソコン作業の三つですが、それにこれを加えると時間が足りないかもしれません。

もう少し後にしてコントラバス演奏に体が耐えられなくなる時まで待つのが正解かなと思います。

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■座面枠・・・2009・5・28
座奏の椅子を折畳みパイプ椅子からピアノ椅子(背もたれ付きのトムソン椅子)へ変更しましたが、それはとても具合が良いのでピアノ椅子の為に座奏座布団を作り直しました。

それはもう座布団というには相応しくない形なので<座面枠>とでも呼ぼうかと思っています。木材に予算を掛けて作った第4号座布団はそのままオクラ入り、その少し前に作った暫定4号座布団も含めて<響き>を座奏用座布団に持ち込む試みは道なかばで挫折しました。勿体無い事です。でも過去にこだわっていては前進は出来ない、やるときゃやるしかありません。

折畳みパイプ椅子はメーカーによって大きさや形がさまざまだと解った時には面食らったものですが、今我が家にあるヤマハとカワイの二つのトムソン椅子は寸法がほとんど一緒のようなので、作った座面枠だけをコンサート会場へ持ってゆけばそこの備え付けトムソン椅子に乗せても自宅と同じように違和感なく使えるのではないかと思います。少し離れてみると座面枠に気付く人は少ないかも知れません。

今回、構え方の意識変化もあって楽器を背面で支える方法は以前とは少し異なります。 構えの変わり方は外からざっと見る限り解らない程度だと思いますが、私の意識はそうではありません。

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■高森峠・・・2009・5・27
熊本旅行でもう一つ印象に残ったものがあります。それは南阿蘇の高森町にある峠道。学生時代の九州一周自動車旅行の際、この世にこんなに極端なヘアピンが連続する長くて急なワインディングロードがあるのかと驚いた、屏風のような阿蘇外輪山に張り付いている道です。その印象が強烈だったのでもう一度そこを走ってみたいと思っていました。

そしてこのたびその道を走れたのです。学生時代はこの峠を上りましたが、今回は高森町へ向けて下りました。当時にはなかった立派なトンネルを抜けたところから本道の脇へ向けて隠れるようにそれはひっそりと始まっていたので危うく見過ごしそうになり車をバックさせてから乗り入れました。背の高い草が両脇から覆いかぶさるように生えていて道は狭まっており離合は困難と思えるほど細い道でしたが、幸いにも上ってくる車はありませんでした。

この世から取り残されたような道。カーブする度に下界の高森町が狭い視界の中で右へ左へ忙しく移動して昔の印象そのままでした。

四十数年前の九州は国道と言っても砂利道が多く、この峠道もそうでしたが今は狭いままでも立派に舗装されているのがその歳月の成果なのでしょう。

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■ひと撥の音・・・2009・5・26
最初のベーンという浄瑠璃三味線のひと撥が耳に入った瞬間に、キューンと記憶は幼児の頃まで戻りました。

熊本県清和村の文楽を観て来ました。その日は年に数回しかないと言う、神社の境内にしつらえられた<農村舞台>と呼ばれる簡単な舞台小屋で文楽は行われ、観客は青空の下で地面に敷かれたゴザの上に座って見物しました。お弁当も昔ながらの趣向でゴザの上で。

演し物は文楽ではポピュラーな<傾城阿波の鳴門>で、巡礼をしつつ親を探す娘が母お弓と出会うのにお弓は親と名乗れない、観客も涙に濡れる場面です。

熊本で育った家内の母の両親共が浄瑠璃好きで近所の青年達に教える程。父が語り、母が三味線を弾くのを聴いて育ったそうです。私もそう。ただし私の父は聴いて批評をするだけでしたし、母は人に教えはしませんでしたけど。

そんなことから家内の母が最初のひと撥で感じた事は、私と全く同じだったそうです。

一泊二日の熊本ドライブで一番印象に残ったのは、阿蘇のお山でも猿回し劇場の猿でもなく、母も私もやっぱりそのひと撥の音でした。

卒壽寸前の家内の母は半年前もそうでしたが、今回の旅行でも大きいとは言えない1500ccに4人乗車、500キロあまりのドライブに耐えました。その頑健さにハナマルです。

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■母娘・・・2009・5・24
今日は朝早くから泊りがけで母と私達家族で熊本の清和村に伝わる文楽を見に行きます。 朝6時過ぎにはもう母と家内が寝床でおしゃべりする声が部屋越しに聞こえて来ています。

この数日、母と家内は修学旅行に来ているようによくお喋りします。父息子ならほとんど会話を楽しむなんて事はないですが、母と娘は歳を取ると姉妹のようになるものなんでしょうか。

いや、羨ましい。

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■母来訪・・・2009・5・21
家内の母が半年振りに逗留にやって来ました。

昨年秋一緒に熊本に旅行した時には清和村の人形浄瑠璃を見損ねてしまったので、その時来年の春にはもう一度熊本旅行をしましょうねと約束していたのです。母は熊本県で過ごした小さい頃に、両親が近所の青年を集めて教えた程浄瑠璃が大好きだったという記憶があるので、今回熊本県での人形浄瑠璃観覧がメインの旅行を母はとても楽しみにしていました。

その旅行を含めて1週間から十日ほどを一緒に過ごします。卒寿手前とは思えない頑健さですが、長距離旅行はこれが最後かもしれません。

その昔家内との結婚を考えていた頃、母親と会って見て素敵な女性だったら結婚を決意しようと思ったのを思い出しました。

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■大分室内オーケストラのコンサートが終わりました・・・2009・5・18
昨日、弦楽器群の出番はヴィヴァルディの春と夏、それにメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲でした。その前に木管だけで1ステージ、金管だけで1ステージの合計4ステージ構成。

聴衆の数は800人収容のホールに概略500人弱と予想を超える入りでしたが、その聴衆から頂いたのは<暖かい拍手>ではなくて長く続く<熱烈な拍手>でした。聴衆の皆さん有難うございました。

ところでその午前中、リハーサルの合間に東京芸大卒のチェロの先生にお願いして弟子入りする事になりました。先生は<いやぁ、コントラバスは知らないので教える事が出来ません>と一旦は断られましたが、コントラバスの教えを乞うのではなく弓遣いを教えて頂きたいと重ねてお願いし、了承頂きました。

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■管弦楽・・・2009・5・13
弦楽合奏はかなりの期間やりましたが、管弦楽に加わるのは2度目で真面目に練習するのはこのたびが初めてです。 演奏者と言う立場では管弦楽というジャンルにこれまで左程興味を持たなかったのですが、でもメンデルスゾーンを弾きながら弦合奏とも他のジャンルの音楽とも違う面白さを味わい、そんな演奏に加わる満足感に浸れています。

先回の練習時、相棒のミス・コントラバスに<この曲のバス、ほんと面白いねぇ。楽器をコントラバスに選んでいて良かったって思わない?>と思わず声を掛けたほどでした。

メンデルスゾーンは飛ぶように早いし、かなりトリッキーな動きもあって練習を始めた2〜3月頃は私の演奏技術はこの曲に全く不適合と思っていました。余裕なんて今でも感じる事はありませんが、どうやら楽しめるところまでこぎ着けました。

この団がこんな規模のままで推移し、巨大化するのでなければ団員になるのも悪くないか、と思い始めています。

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■トムソン椅子を常用椅子とする・・・2009・5・9
これまで3年間使ってきた折り畳みパイプ椅子が頑丈さに欠けるという欠点は、優れた携帯性に免じて我慢してきました。ビブラートを掛ける時は椅子が揺れるのを体のあちこちでホールドさせて抑えていたのです。昨日ふと少なくともコンサート会場には背もたれ付きピアノ椅子(トムソン椅子というのでしょうか)が備えてあるのでもしホールでその椅子を使う事にするならば自宅でもトムソン椅子にして見るのはどうだろうか、と思い付きました。

早速今朝、友人のピアニストに電話して椅子を借り出して使って見ました。

8Kg以上あって重く携帯性ゼロという以外に欠点は見当たりませんでした。それは美点のちょうど裏側にあたる特質なので、今度は携帯性を我慢する事にしてこれをメイン椅子として使い、折畳みパイプ椅子は緊急避難用とする、と決めました。

知り合いの楽器店に問い合わせて見たところ、古くて処分するばかりのトムソン椅子2脚を代金は要らないとタダでくれました。何とラッキー。そこで1脚を自宅用、1脚を練習会場に置きっぱなしにすることにしました。

これで唯一の欠点がカバー出来る事になったのです。

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■毛替え・・・2009・5・8
弓の毛替えをしました。職人さんは昨年からお付き合いを始めてこのたびが2回目の毛替えですが、私の癖を知ってしまった彼は私に合わせた毛替えをしてくれました。

フォルテでもピアノでも力と緊張が不要です。昨年10月の初回毛替えではこれほどの差はありませんでした。今回は弓毛のランクを落としたにもかかわらずこんな結果です。恐るべし。

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■湧いて出る・・・2009・5・7
当地新聞の夕刊に、今参加しているオーケストラのコンサート予告が記事として取り上げられました。囲み記事などではなくてかなり紙面を割いて練習風景の写真も大きいです。

広角レンズを使わないと練習風景は撮れませんが、コントラバスは相棒のミス・コントラバスともども画面の一番奥。事情を知る団員以外なら誰にも普通の椅子に座るバシストが居るなんて判らないですねぇ。いや団員でさえ私が写っているなんて見落としてしまうでしょう。こうして大分の県庁所在地に異端バシストがひっそりこっそりと湧いて出ました。

コンサート会場では<妙にスクロールの位置が高いチェロがコントラバスの隣に居るなぁ、理解出来ない不思議な光景なので見なかった事にしよう>と聴衆にスルーされる可能性高し。もしくは<身に余る図体のバスにのしかかられて押し潰されながら弾くなんて気違い沙汰だ。次のコンサートにはきっと消えていなくなっているに違いない>でしょうか。

どんなマイナス思考のリアクションがあるか、それを楽しみにしましょう。

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■儀式・・・2009・5・5
儀式というのは折り目節目に必要なもののようです。儀式に参加することで気持ちに区切りがつきます。

古巣の50周年コンサートの為の合宿が秋吉台であるので4日の夜ちょっとですが顔を出しました。演奏に参加する同世代の人達に対して演奏会当日私は客席にすら座れないお詫びの為でしたが、その人達とは久し振りに話が出来ました。後で考えて見れば我々草創に近い世代で50周年に参加する人は全員2001年に山口でOB練習会を開催した時に出席してくれた人達でした。それに気付いて当時練習会をして良かったと思えました。

加えて古巣のクラブに対して何だか気持ちが済んだような、精神的にもはっきりと区切りがついたようなそんな感覚を味わいました。私にとっては全ての意味でクラブから卒業出来たようです。その意味で5月4日の夜は私の儀式でした。

同世代の仲間が複数人、記念すべきステージに乗ろうと一旦は練習には参加しながらもOBステージの曲が難しいと参加を辞退したそうです。色々な意味を込めて一言、残念です。

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■改良エンドピン・・・2009・5・2
木製エンドピンの改良には昨年から取り組んでいましたがこのたび第3作目が出来上がり、今の所はこれ以上アイデアの持ち合わせがありませんので中締めとして<改良エンドピン>をUPしました。第3作目はごく最近に起きた構え方の僅かな変化に対応してとても短くなっています。

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■魂の高揚・・・2009・4・29
誘われて市内にあるジャズ喫茶に近在のアマ奏者が主体になったライブを聴きに行きました。その店があることはず〜っと昔から知っていましたが入るのは初めて。

地方都市だけあって世間は狭いものです、出演者や来店者の中に知っている人や名前を聞いた事のある人や一緒にステージを踏んだ人などが何人もいました。

ジャズは30年以上前に別府の城島高原ジャズインに行った事があってナマはそれ以来。 ジャズは面白いですねぇ、コードや音形や気分をキャッチボールのように自由にやりとりしながら、演奏者自身が次はどうなるかを楽しんでいるようです。

クラシックとは別世界の面白さ、堪能しました。彼等の才能を羨ましいと思いましたよ。

しかし同時に、その中から得るものもしっかりありました。クラシック界のアマチュアは<清く正しく>にウェイトを掛け過ぎかも知れません。音楽は特に楽しいという必要はないのですが、先ずもって魂を高揚させゆさぶるものでありたいですね。彼等は私が忘れかけていたそれを思い出させてくれました。

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■セント・ヘルツ換算表・・・2009・4・27
セント・ヘルツ換算表をUPしました。この小文はやがて上梓しようと思っている<面白くない練習を面白くするCDを作ろう>(仮題)と連携しそれを補完するものです。

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■保育所参観・・・2009・4・25
孫の保育所参観日に行って見ました。入園してやがて1ヶ月です。 鯉のぼりを親子で作るというイベントですがおじいさんおばあさんは私達だけ。

60年前は私自身が保育所に通っていましたが、私は保育所が嫌いでした。昼食後のお昼寝が耐えられなかったのです。遊びたいのにどうして静かに横にならなければならないんだろう。で、朝先生が迎えに来ると柱にしがみついてそこから引き剥がされないように力を込めていました。どうして嫌いなの?と母親や先生から尋ねられても正確には答えられず、<隣保館じゃけぇ>とその施設名を挙げて反抗していました。理解出来ない困った子。

孫は保育所は好きだと言いますが、しかし大勢の中では大人しくてまだ色々要領が飲み込めていないようです。これからどんな方向へ個性を伸ばして行くのか、じじばばとしては両手を後ろへ回して見守るしかありません。

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■ある選択・・・2009・4・21
1ヵ月弱後の5月16日は私の古巣、山口大学マンドリンクラブの創立50周年記念演奏会があります。この音楽団体は私を合奏に目覚めさせて育ててくれた揺りかごみたいな存在。入部したのは創立5周年記念コンサートが開かれた年でした。もう何年も前から50周年記念コンサートは楽しみにしていて、8年前は仲間のうちには忘れかけている人もいるかもしれない音楽を取り戻す切っ掛けになれば、そしてあわよくば50周年コンサートに参加しやすい雰囲気を作っておこう、と私の前後に卒業した人達を誘って山口市でOB練習会を企画・実行した程です。

しかし今年に入ってやがて私自身は50周年に不参加を決めてしまったのです。二つ理由がありますが、一つは今年になってご縁が出来た室内オーケストラのコンサートと予定がほとんど重なってしまった事情があります。二つの団体を秤に掛けなければならないつらい選択を迫られてしまいました。

これまで私がして来た事を知る人には私の決断が不思議に思えるでしょうし、何故だ?という声も聞こえてきましたが、二つの事情から決意した底にある私のものの考え方の回路はどうしようもなくそのように出来上がっているのだと思えます。

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■方言鳴き・・・2009・4・20
ウグイスの鳴き方にも方言があるのでしょうか。
昨日耶馬溪のある谷に出掛けましたが、そこで鳴き交わしている声を聞けば

ホー、ホケホケッ。

どのウグイスもそうなのです、ナマっていますね。 一番先に鳴き出した先輩格がそうとしか鳴けなかった為に皆がその先輩を真似てそれがウグイスの鳴き方だと錯覚してしまった、という筋書きを考えて見ました。皆が同じように鳴き出したので慌てた先輩格が<それ、違う。それ、止めっ。>と言うのですけど他の鳥にはやっぱり<ホケホケッ>と言っているようにしか聞こえないのです。

うーん、果たして事実は?

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■コントラバス売買の仲介・・・2009・4・19
少し前に大学時代のクラブ友人から、今参加している団体にコントラバスが要るので世話して貰えないだろうかと依頼されました。

昨年製作したピンプレートの公開テストを今年初めに5人の音楽友人にして貰いましたが、そのうちの一人がバスを個人所有していて他の楽器を買う費用を捻出するために売っても良いという事情だと言う事が判り、二人の仲立ちをして楽器を検分の上で値段を提案したところ話が成立し楽器は我が家で取り敢えず預かっていました。

昨日高速道路を遠方から9時間も掛けて友人が息子さんと引き取りに来ました。我が家で夕食を共にして遅くまで歓談しましたが楽器を気に入ってくれて一安心、お世話した甲斐がありました。

彼は私達が卒業前年最後のコンサートを録音したテープを持って来てくれました.40余年前に私が指揮した2部と4部のステージを改めて聴いて見て、私の感性の至らなさが恥ずかしいばかりです。

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■三話続けてウグイスのお話・・・2009・4・17
ウグイスはあまり周りの状況に頓着しない傾向があるみたいです。スズメなら一斉に逃げ出すような時にも動じません。こちらがじっと立っているなら5mくらい先でも鳴きますし、鳩が来ても逃げ出しません。

動きは一挙に長い距離を飛ぶのでなく羽を使わずちょんちょんと枝から枝へ小刻みに移動する傾向があるみたいです。

我が家を含めて3軒の庭先とそれに隣接する植え込みがある広い空き地がお気に入りのようで、このところ早朝6時過ぎから昼過ぎまで長逗留で遊んでいます。お礼の餌に何をやったら良いのか、スズメ用に庭に撒いているお米は食べませんね。

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■スズメ目ウグイス科・・・2009・4・15
今朝のウグイスはこちらは庭に立っているのに昨日完成させたばかりの鳴き声サービスを振りまいてくれます。我が家の庭の樹を鳴きながら渡り歩いてお隣のビワの木に移るのがよく見えました。

良く通る大きな鳴き声なので形も大きいと思ったらスズメと同じ位の大きさで色も褐色に近いようです。本当のウグイスは見えないところで鳴いていて、見えているこれはスズメかもしれないと早速ネットで調べたらどうやらそれでウグイスに間違いなさそうでした。

何とスズメ目ウグイス科とあるのでスズメの仲間なんですね。

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■鶯の努力と成果・・・2009・4・14
鶯が我が家の庭や近くで鳴き始めて一ヶ月、今日は朝ではなくてお昼にやって来ましたが立派にホーホケキョと鳴けました。直前まで山で練習していてやっと歌い方が完成し、嬉しさの余り時間は過ぎているのにその報告にやって来たのでしょう。何度も何度も繰り返して鳴きました。そのたびにこちらも嬉しくて声を出して笑ってしまいます。

鳴き方が本当に自分のものになっていないのか、ほんのわずかテンポが速いので焦った感じはあるのですけど、でも十分楽しめます。

それに引き換えこの私、早くて指が追いつかず弾けないところを毎日練習してるのですけど鶯に追い越されてしまいました。まだまだ楽しめる境地には至っていません、鶯を見習わなければ。

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■分数バス購入・・・2009・4・13
弦長88センチの小型コントラバスが2000キロの旅を終えて我が家へ到着しました。

見たところ小型のバスというより特大のチェロと言う方が当たっているようです。まごつくのはチューニングをする時に手が空を掴んでしまう事、糸倉は思ったよりはるかに近くにあるのです。なのにエンドピンを伸ばす以外は座奏座布団もピンプレートも同じように必要です。

通常のバス弦を使えば楽器の弦長が短いだけにビヨビヨに緩めなければならないので音に張りがありません。まずそれを手に入れる事から始めます.1/2バス用の弦を購入して張り終えてから工房でメンテナンス予定、音が向上するのは間違いありませんが、どこまで音を追い込めるか、どこまでこの楽器の能力を求めてよいのか見極めたいと思います。

このバス、オークションで落札したのですが、何と出品者はサイトの相互リンクを張っているというご縁でも繋がっている方です。

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■コンサート前のメンテナンス・・・2009・4・9
コンサートを1ヵ月後に控えてコントラバスをメンテナンスして貰いました。

音の立ち上がりがイマイチなので演奏に余分な力が必要なこと、弱音が出にくいこと、その二つの改善を要望しました。

その職人さんにメンテナンスをお願いするのはこれで2度目。職人さんはちょっと弾いてみてから作業に掛かりました。何をするのかと見ていたら駒の表面を叩いて音を聞いては削るのです。それにおよそ1時間半、手をつけるに違いないと思っていた魂柱は触らず仕舞いでした。

弾いてみてくださいと渡されたけれどよく判りません。家に持って帰り、いつもの椅子に座っていつもの曲を弾き始めて判りました、弾きやすさと音量が格段に違うのです。それはもうびっくりです。でも弱音の繊細さは大きくは変わらない印象なので、これは私の弓の位置と弾き方にもう一工夫凝らす事にしました。

その職人さんに早速電話を掛けて御礼をいい、職人さんも電話口で喜んでいました。次の機会には第5ポジションあたりでD弦A弦にビビリが出るようなので指板調整をお願いするつもりです。

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■聴衆一匹・・・2009・4・6
私の部屋の床を久しぶりに拭き掃除、応接セットを動かしているとフロアの上をヤモリが慌てて逃げているのを見付けました。ヤモリは部屋に入ってきた虫などを食べてくれると思うし見方によれば可愛らしくて形も嫌いではないので、今度はオーディオセットの裏へもぐり込むのをそのまま見送りました。そう言えば稀に小さいヤモリが家の壁を這う事があるのでひょっとしたらヤモリ家族がひそやかに私達と同居しているのかも知れません。

この部屋で毎日私の下手なバス練習を不平も言わず我慢しながら聴いてくれていたと思えば不憫なヤツだといとおしくなります。

聴衆が一匹いるのが判りましたからこれからはもうちょっと上手に弾かなければ、とそれでもって決意を新たにしました。

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