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ときどき雑記2003年c

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楽譜ソフト〜〜2003/9/29
次に練習するハイドンの弦楽四重奏曲の写譜がやっと終わりました.使っている楽譜ソフトは約1年前から”フィナーレ”.多分このソフトの持つ機能は1/100も使えてないでしょう.楽譜の何から何までコントロール出来るすごいソフト,だから取扱説明書も図抜けた分厚さです.楽譜入力は多分小節単位でコピー,ペースト,変形という手続きで楽が出来るのではないだろうかと思うし,スキャナーで楽譜を読み込んで加工する事も出来るのではと思うのですが,取説のどこを読めばよいか,という入り口でつまずいています.現実には全く同じ小節しかコピペしていません.ですから600小節弱をほとんど全部手入力,辞書を引くのに1ページからめくって見るようなまどろっこしいやり方です.

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悪しき平等〜〜2003/9/28
近くの小学校では今年の運動会でリレーがなくなったと小耳に挟みました.それが本当ならちょっと心配です.子供達の個体差をなくし低いレベルで皆を揃えようとする考えでなければ良いのですが….誰も何かで特色/個性があって,それを評価してやり伸ばすのが良い教育だと思うのです.

この決定は如何にも優しい人道的な判断のような顔をしていますが,その実は金太郎飴のようにおなじような低レベルで粒のそろった人間を製造しようとする決定かも知れません.足の速い子が年に一度きらりと光るチャンスを奪ってしまうのですよ.

単にリレーがなくなっただけの単純な話だとは到底思えないのです.この話は間違いであって欲しいです.

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慰問演奏〜〜2003/9/21
誘われて老人ホームへの慰問演奏をしてきました.一度一緒にステージに上がった事のあるハワイアンです.
二度目のステージを約束していて,前の日にお医者さんに行ったばっかりにいきなり手術になってしまいステージに出られなかったので(ちゃんと約束したステージを踏まなかったのは長い音楽人生で初めて)そのお詫びもあって参加しました.

老人ホームではざっと50人弱の観客でしたが,熱心に聞いて頂き感激しました.老人ホーム訪問演奏は癖になりそう.

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新しい楽譜が届きました〜〜2003/9/18
次に練習する曲はハイドンのSQ作品76-5です.まずは私の視力に合わせる為に楽譜ソフトに書き写して,それからB4に拡大コピーと製本をします.譜面をさっと見る限りではモーツァルトのSQより難しいということはなさそうです.

仕事に時間を取られる事態になった時にしたい事が色々と出来てくるもので,困った事です.だから,しばらくはトーンダウンして我慢がまん.

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笑い〜〜2003/9/16
腹から笑うというのは体に大変良いそうです.通りを隔てたお向かいの奥さんはとても良く笑います.お互いそれぞれの家の中にいてその奥さんが腹から笑うのがちゃんと聞こえるほど大きな声です.それを聞くとこちらもうれしくなります.

何についてそんなに笑っているのか知らん.その家に不幸は決してやって来ないでしょうね.

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礼〜〜2003/9/13
日本古来の武道が世界に広まって世界選手権が開かれるのはうれしい事です.
ところで日本の武道は,と言うか武道に限らず”道”と呼ぶ全ての技は心と密接につながっている,というのが日本的な考え方ですね.道を究める,教え/教えられると言う行為には相手を尊重する気持ちがなければならないという考え.ま,しかし相手を尊重するという気持ちは日本独特のものでも何でもありませんが,日本的なものには”礼”が比較的大きく問題にされている,と言う点では特徴的かも知れません.

さて,出場者が勝負にこだわらなければ見ていて面白くも何ともありませんが,こだわりすぎて対戦相手への”礼”審判への”礼”観客への”礼”をすっぱり忘れてしまっている試合を見るのは砂を噛むようなものです.むしろ外国選手の方に”礼”の心を感じたりします.

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書き直し〜〜2003/9/11
魂柱加工の自作にほのかな明かりが見えて来ました.まだ私の頭の中だけですが,アイデアの具体化はきっとうまく行くと思います.魂柱の立て方を自習出来た人に,次は未加工の魂柱を工房で買って自分で製作するガイドラインを示せると思います.但し,近くの建具屋さんと仲良くしておく必要があります.もしくはちょっと上等の電動工具を購入せねばならないでしょう.

やがて楽器修理工房の小文を全廃し,新たな観点から書き直しをするべきかも知れません.

自分で楽器メンテする事を積極的に推奨するのではありませんが,世のバシストで信頼出来る楽器職人さんが身近に居ない と言う方は大勢おられるでしょうから,その方達が例えば年一回楽器持参ではるばる楽器工房を訪ねるのだけど,それまでのメンテナンスはご自分でしなければならない,と言う状況を仮定してそのメンテ方法を考える,というスタンスで目的別メンテキャリア別に順序を追って書いてみたいなと思います.実は今回の魂柱自作も全くもってそのような動機から生まれたのです.

でも書き直しはかなり先ですね.

もっとも,私が自分の楽器に対して実行している事を公開する,というスタンスですからフラットバックの楽器の為です.ラウンドバックだったら難しさは3倍にも4倍にもなるでしょう.

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火事場の馬鹿力〜〜2003/9/8
一時的に”音楽そしてコントラバス”を,いつも身の回りに携帯しているノートパソコンから会社の私の机にあるデスクトップへ全面移転させます.従ってアクセスタイムは一日の内に終業後しばらくの間という事にします.それ以外の時間は見る事が出来ません.けれども最低二日に一度は閲覧します.しばらくウェブ上では活動的でなくなりますが,でも,あくまで一時的な緊急措置です.これからしばらくは”火事場の馬鹿力”を出さねばなりません.

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スニーカー〜〜2003/9/7
革靴からスニーカーに履き代えてもう2年以上,3足目のスニーカーを買いました.軽快に安全に歩行をする,と言う目的からみるとスニーカーはあらゆる点であらゆる革靴を上回っていると思います.問題は見かけだけ.私は割り切って冠婚葬祭以外はブレザー姿でもスニーカーです.

歩く時に気を付けているのは,1)ちゃんと足指で地面を掴むこと,2)体重の移動につれて受動的に足を交互に出すのではなく,オールを漕ぐ感覚で常に足の筋肉を動員する自覚を持つ,特に最後は親指の付け根で地面を後方に押し出すこと 3)頭は天からつり下げられているつもりで歩く

家内のお供をしてスーパーを歩く時でもこんな歩き方,変わった奴ですね.

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成長〜〜2003/9/5
愛器は一年ですこし太りました.人間と一緒でほほえましいですが,困った事は魂柱の寸法が合わなくなってくる事です.F孔周囲の板の状態からも気付いていました.この魂柱を加工してどうにかもう一度使えるようにしました.娘の成長に合わせて魂柱も少し大人に….どうやって加工したかは小文にして発表します.

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UP〜〜2003/9/3
夜中に日付が変わってから新バージョンのHPをアップロードしました.win版ネスケでは動作確認,わずかに問題の表示箇所がありますがGOサインを出しました.

ブラウザには性格があるようです.少しぐらいの不正はおおらかに飲み込んでどうにかしてくれるもの,一点一画を取り上げて厳密な判定を下すもの.

どうして動くようになったか良く解らないまま,うまく動作している良い例をコピペして動作するようになった箇所がありますが,今思えば”””を全角で打ち込んで拒否されていたのかも知れません.

Macでは全体にわたっては動作確認が出来ていません.Macのお古でも貰ってwin機で打ち込み,Macで確認という究極の方法を取るべきかも知れませんね.

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チャドクガ〜〜2003/9/2
サザンカの生け垣に虫が付いたので日曜日に消毒しました.その夜両太ももがかゆいので見れば消毒中にチャドクガに触れてしまったらしくプツプツと無数に針で突いたような斑点が現れています.

翌月曜の昼間はどうという事がなかったのにその夜また又かゆくて堪りません.こらえきれずにお医者に行きました.

我が両太ももを見て,この斑点が青かったら小さい頃夏の夜に庭から見上げた,透き通るように美しい星空そっくりだと思いました.

どうも私はロマンチストのようで….

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半完成〜〜2003/9/1
HPは一応完成しました.
今作業は最後の工程に入り,他のブラウザでどう見えるか,それをどう訂正するかという段階です.

win版のネスケ(netscape navigator)で読める文字に制限があるようです.位置を示す言葉に”top”[bottom”があって画面の上下どの位置にアイテムを置くかを設定する言葉なのですが,ネスケでは”bottom”を認識しません.”bottom:4%;”と書いてはアイテムが動かないのです.同じ意味の”top:96%;”と書き換えてやって動くようになりました.

致命的なのはトップページ中央に紙芝居を置いていて,その紙芝居をめくるとコンテンツに飛べる画面になる仕掛けをjavascriptで作ったのですが,これは紙芝居をめくるボタンさえ表示されません.のっぺりした板が見えるだけです.これはショック.

またwin版ネスケで 館内の案内図はリンクが作動していないようですが,新しいバージョンではちゃんと図面上をクリックすると該当室へリンクするようです.

さて,Mac+ネスケでどう見えるか.私にこれを見る手だてがありません.皆さんからのご連絡によって対応を考えるしかありません.その節はご連絡どうぞよろしくお願いします.

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統一してよ〜〜2003/8/30
ブラウザの違いがHPの見え方を大きく左右するのは本当に頭の痛い現象です.現在のトップページでは”Music and Contrabass”のフォントがバックの樽に影を落としていますが,これを他のブラウザではそのように見えないのです.仕方なしにフォントを画像の樽に乗せるのではなく,全体を画像にする事で見え方の違いを無くしました.

今回もそうです.題字がバラけるのです.で,今回も字は画像にしてしまいました.

現在のトップ画像は立体感がありますが,次期バージョンでは平面的です.特色はトップページに紙芝居を持ち込んだ事でしょうか.

お楽しみに,もう余りお待たせしないでしょう.

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カウントダウン〜〜2003/8/28
トップページで新HPのカウントダウンを始めました.
フルリニューアルと銘打っていますが,ホールの全解体/新築ではなく,骨組みだけ残して解体し,骨組みを補強した上で内外装を貼り替え,椅子の入れ替えなどをするのに似ていると思います.

目先の新しいコンテンツとしては”バージョン情報”コーナーでこれまでのバージョンのページデザインをお見せします.

撤去するコーナーは”ホールの仕様””お役立ちソフト”.合併するのは”休憩室”と”娯楽室”,それと控え室三つをまとめて”奏者”として入り口を一つにします.

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考え抜く〜〜2003/8/ 27
足長バチの子供用住宅は解体してみれば6戸いちのマンションで,先に生まれた子に餌が独占されないよう全戸隔壁がありました.ハチながら考え抜いていますね.各戸トイレを使用した形跡がありますからちゃんと餌を食べて体力を付けてから巣立ったに違いありません.住宅は堅牢に造ってありました.子供への涙ぐましい配慮と愛情ですね.

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住宅の構造〜〜2003/8/25
7月27日に取り上げた足長バチの巣に穴が幾つか開いて,どうやら子供達は巣立ったようです.住宅の構造を知りたいのでもうしばらくしてから解体工事をしようと計画しています.多分食料品貯蔵庫兼食堂が複数の子供室に面しているのではないだろうかと予想しています.親は子が巣立ちをするまでの間の食べ物として麻酔注射を施した餌を巣の中に閉じこめていると大昔習ったことがあるような記憶がありますが,それは足長バチの事ではなかったかと思うのです.

住宅の構造も今後の設計に生かしたいし…,これは嘘.

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還暦〜〜2003/8/24
今日は60歳の誕生日,生きている間に暦は一回り.別に珍しいことではありませんが,然し一区切りではありますね.

9月には高校の同窓会があります.大人になるってどんな事だろうか,若さと時間だけはたっぷりと所有していた頃を共にした連中が第一線の人生をほぼ終えて又集まる,きっと賑やかな会になるでしょう.

私の区切りはまだついていません.

もうちょっとだけ頑張ろう.

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例外のない決まりはない〜〜2003/8/22
行動を制約する”決まり”は少なければ解りやすいけれども例外措置が増えます.例外のない規則はないと言われていますが,それは全てを網羅する”決まり”があり得ないからです.一方全てを網羅する”決まり”があったと仮定すれば,それは一生掛かっても読み切れない書物になるでしょう.あの分厚い六法全書だって抜け穴だらけらしいですからね.

昔,そう紀元前13世紀のころモーゼに下った神の決まりはたった10箇条でした.7世紀,日本の聖徳太子が定めたきまりは17箇条でした.昔はそれで済むほど行動様式が単純だったのでしょうか.

何のこっちゃ?

いえね,スタイルシートの話なんです.外部スタイルシートにHP表現の”決まり”を書き込んでやる場合,どのページにも適用できる決まりを作ってやろうとすれば各HTMLに特別に書き込む”例外措置”が増えますし,例外措置まで外部スタイルシートに書き込もうとすれば大掛かりになって読むのも手直しするのも大変.で,ある程度小さい”意味”のくくりにして,沢山外部スタイルシートを作って,一枚のHTMLが複数のスタイルシートを必要に応じて読み込むようにしてやれば,管理が割と楽になるのではないだろうか…,と考えて作った外部スタイルシートは17枚.一枚のHTML文書には2〜3枚のスタイルシートを参照させます.

ver2.2まではHTML一枚ごとにほぼ全記述を盛り込んでいて管理が大変でした.今回のHP改変はデザイン更新だけを狙っていたのですが,結局裏の記述にも手を回し,大量の外部スタイルシートの導入となりました.

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蝉との会話〜〜2003/8/21
面白いことに気付きました.蝉は真夜中でも鳴くのです.丑三つ時に近くても鳴きます.条件があって,気温が高いこと,明かりがあること.最近は夜遅くまでHPの更新作業をしているので,蝉も付き合ってくれます.昨日は一旦寝た後で寝苦しく,又起き出してパソコンに向かったのですが,庭に面する明かりが点いたものだから蝉もまた眠そうに鳴き出しました.

私”真夜中に起こしてしまってごめん”
蝉”起きれば黙っていられない習性なもんでごめん”

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悪い癖〜〜2003/8/19
私はある物事に取り組むと,熱中してしまう悪い癖があります.せっかく野田さんのレッスンを受けていながらHPの更新を本格的に手掛けたばかりに8月に入ってほとんど楽器を触っていませんし,夜のジョギングも全くしていません.

一応更新作業は一段落したので夜の生活を平常に戻します.昨夜は久しぶりに,と言うか手術後初めて本格的にジョグを30分しましたが何事もなく,むしろ少し物足りない位に感じましたので安心しました.

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推敲〜〜2003/8/18
HPの更新作業は実質的にはほとんど終わりました.予想では何ヶ月か後だと思っていましたが,意外に作業は早く進みました.残る作業は見直し位でしょうか.見落としはあるものですからときどき閲覧して推敲します.

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HPデザイン〜〜2003/8/15
HPのデザイン変更はお休みを利用して順調に進んでいます.基調はキープコンセプトですが,画面のレイアウトはフレームを一つ減らして一寸だけ単純化を図り,配色は配色表の考え方だけ残して基本色の彩度を更に落とし,サイト内ナビゲーションは専用部品を作って統一感を出しました.

又基本フレーム(本文を書き込むフレーム)には柔らかい印象が出るような工夫を加えました.

スタイルシートなので作業は随分楽ですが,しかしやっぱりHTMLを一枚一枚手直ししなければならず,その数200枚あまり.書き替えは一度で済む訳ではなく,アイデアが出るたびに全部のファイルの該当部分を書き替えますから気の遠くなる単純作業の繰り返しです.

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竹工芸〜〜2003/8/14
お盆で帰省中の下の子を交え,三人で美術館へ行って来ました.竹工芸展なのですが,精緻な職人芸と,芸術家としての微妙な或いは野性的な感性を堪能しました.竹という素材が持つ可能性の多様さには本当に引き込まれました.プロムナードでは竹の編み方の例を展示していましたが数えたら50種類!.

皆素晴らしかったけれど特に気に入ったのは古い(徳川時代?)壁掛け式の花台.何気なく素朴で力強いフォルムでした.もう一つは現代の作品で花篭,細い竹ひごを編まずに縦に使ってあるだけなのですが奥の竹ひごと手前の竹ひご (篭を横から見るので奥と手前が重なって見えます) がその重なりで生み出す模様の変化にしびれました.近付いてよく見ると竹ひごは途中で棒飴のようにひねってありました.

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容量UP〜〜2003/8/11
このHPの容量は遂に10Mbに達しました.昨夜UPしようと準備したはがき絵は画像を受け付けて貰えませんでしたが,直ぐに容量UPの手続きをしましたので24時間後の先程問題は解消しました.

スタート時はフロッピー一枚にゆっくり収納出来たこのサイトも三年経って10倍の規模に膨らみました.もっとも当初のHPは文章だけで画像を入れないと言う意固地な主義だったのが軽さの原因でしたが〜〜.

今考え中の新バージョンも出来るだけ軽くするつもりですが,今以上に軽くする為に残っている手はありません.今後15メガに到達するのを出来るだけ遅らせるしかないのですが,その為に必要な画像を追加しないのは本末転倒ですね.

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万華鏡〜〜2003/8/9
麻布十番の万華鏡専門店で買って帰った,小さいけど金属製のしっかりした万華鏡.工夫がいろいろ凝らしてあります.

自然の景色を取り込むタイプですが,対物レンズが凸レンズで景色をデフォルメして取り込みますから興ざめしません.これはとても大事なポイントだと思います.指で万華鏡のフレームを挟んだまま中の鏡胴をくるくる回せるので首を振らなくても景色(模様)の変化が楽しめます.そして自然の色って綺麗だなと再認識させてくれます.

全長が7センチ弱,シルバーとゴールドの素敵な万華鏡.例えば買い物についてゆく時など待ち時間がありそうな時に持っていって車の中で飽きずに覗き込んでいます.家内の為に買ったものですが,私が喜んでいます.

年甲斐がないったらありゃしない.

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気候変化〜〜2003/8/7
梅雨が明けていきなり暑くなりました. 一年の中でも一番気候変化の激しい時期です.つまり体に変調を来たしやすい季節です.皆さんどうぞ健康管理〜〜と大げさに言わなくともちょっとだけでもお気をつけ下さい.

7月私の入院騒ぎも,いつもとちょっと違っておかしいな?という事から念の為にテストを,と言う軽い気持ちで病院へ行ったのが幸いしました.何と,ある機能が99%駄目になっていて,もう1%進むと病院へ駆け込む前に死亡する確率が高い,と言うものだったそうです.

なのに深刻な自覚症状もなく,ジョギングがいつものように出来る平常の生活で,体からのサインは見落しかねない程度の軽いものでした.

私のような例は少ないのかどうか解りませんが,話題を最初に戻してどうぞ皆さんちょっとだけ体にお気をつけ下さい.

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高層ビル〜〜2003/8/5
出張先の会社は高層ビルの42階にあり二日間をそこで過ごしました.昼食は53階のレストランで摂りました.

駄目なんです,目を45度から下へ持って行くとクラクラします.腰から下をすーっと風が通り抜けるような気持ちがします.こんなに高いといけません.

これはひたすらに慣れの問題だと思います.建築現場で私は二階の屋根先を歩いても怖くも何ともありませんでしたが,その建物が1m程度の低い段差の上に建っていようものなら途端に怖くなります.そのたぐいの事でしょうね.でも高層ビルに勤務する人達,本当にストレスを感じないのか知らん.

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蜂の巣〜〜2003/8/3
我が家の玄関横の外壁に作られた足長バチの巣をよく観察して見ました.丁度,小学生が手のひら一杯の粘土のかたまりを壁にべったり押し付けたほどの大きさと形と色をしています.入り口は?と探しますが見当たりません.ピッキングに遭わないよう防犯措置は万全のようです.

サナギから成虫になる蜂が最初に経験する生への努力は,親が決めた生き方の範疇を食い破って出て行く事なのでしょうね.
まるで誰かと一緒.

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確率5割〜〜2003/8/2
長年生活を共にした配偶者を喪う事は自分の半身を失うようなものですが,男にとっては半身以上で三分の二身を失ったように見えます.このたびの東京出張で,一年前に義姉を喪って一人暮らしをしている兄のマンションに泊まりました.

やっと生きている,そんな感じです.

相手を喪う事があるかもしれない,と言う想像は良い意味の緊張感と思いやりを夫婦にもたらすと反語的に言えるかもしれませんね.

世の中,配偶者を喪って一人生き残ってしまう確率は,当然ですが実に結婚生活者の5割に上るのです.

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多忙〜〜2003/7/31
月曜日は野田さん来訪,火曜日は朝から東京へ出張(野田さんと同じ飛行機に乗れました)中津へ帰り着いたのは今日の夜,今週前半はときどき雑記を書くゆとりがありませんでした.

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生存権への干渉〜〜2003/7/27
玄関外側の基礎,地上から約30センチのところに足長バチが泥のおうちを作りました.大きさから推し量るとこれは自分が住むのではなく子供部屋だけのワンルームマンションではないかと,足長バチの習性を知らないままに適当に想像しています.孟母三遷,我が家は子供の環境に良いのでしょうかね.

家内に伝えると,殺して!とブッシュさんみたいな事を言いますが,いたずらしない限りは攻撃してこないはずですし,二軒の家がお互い平和共存出来るのではないだろうかと見守る事にします.

足長蜂に敵意は持ちませんが,最近我が家の庭に小さめのクモが沢山巣を作っていて,これにはクラスター爆弾を投下したくなります.いたずらをする訳ではないのは重々承知ですが,気付かずに顔にクモの巣が張り付くのは不愉快.

どちらの生き物も只自然の摂理に従って生きているだけなのに,単なる気分と好みの問題で片側にだけ生存権に干渉します.理不尽なのがこの世なのだっ.

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デザイン確定〜〜2003/7/24
次回のトップページデザインと機能は確定しました.現在と同じくトップページから直接色々なファイルを開いてみる事が出来ますが,その機能を更に充実させ,一方でその為にデザインが煩わしくならないように気をつけました.

又,家内のはがき絵作品をギャラリーフォルダから適宜トップに持ってきて,所蔵展的に入れ替えようと思っています.

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オプティミズム〜〜2003/7/23
気付きませんでしたが”入院を良い事に”という書き出しをこのときどき雑記で二日続けて使ってしまいました.

思うのですが,どんな事にでも必ず良い面と悪い面がくっついているものです.良い方向を大きく評価出来るものの考え方を持つと生きるのが楽になります.職業の内容によっては悪い方を大きく取り上げる性格が相応しい場合もあるでしょうが,職業を離れたら楽観主義が良いですね.

ところで,今回の入院も半年前と同じ総合病院でした.科が違うのでお世話になった人達はお掃除のおばさんを除いて異なりますが皆さん熱心で親切,お世話は行き届いて感心します.残念ながら昨日退院しました.

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HP改変〜〜2003/7/22
入院を良い事に,HPのデザイン替えに手を付けました.Java Script構文はやっぱり前回と同じで解らないままなので,表現したい内容が含まれている記述構文を動かしてみて不要なものを削除,必要なものを書き替えて使いますが,気の遠くなるような試行錯誤の手作業です.

前回のバージョンアップはcssファイル導入と言う表から見えない所にしか手を入れなかったので”何故バージョンナンバーが進んだのだろう?”と思われた方がおられたかも知れません.でも今回はHPスタート以来一番大きな改変になりそうな予感がします.トップページのデザインだけ出来上がりました.HPは一転してソフトムードになりそうです.実物はまだ病室に出入りする看護婦さん達しか知りません.

仕事もしなければならない事が増えそうなので,新バージョンのUPは何時になることやら….

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小倉祇園太鼓〜〜2003/7/19
入院を良い事にあれこれ追加で検査をして貰いましたので結果待ちの為,退院は連休明けの来週初めに延びました.小倉の町は祭りらしく,退院が延びたお陰で今日正面玄関前で病院来訪者に太鼓のお披露目をしていたので小倉祇園太鼓を初めて見ました.

無法松で有名なこの太鼓のリズムは付点音符で単調なもの,太鼓の音色もバリエーションはありません.でも見所は打ち手の所作のようです.ダイナミックな体全体の動き,それにつれてばちを大きく動かしています.二つの太鼓のそれぞれの裏表に二人ずつ掛かり,それを10人くらいが入れ替わりながら打ちます.

あまり上手な打ち手でなくリズムも乱れ勝ちでしたが,それでも感動して目が熱くなりました.

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特攻兵の遺書 2〜〜2003/7/18
特攻隊員遺書の読後感を述べようと思っていました.最大公約数的遺書も創作してご紹介しようと考えたのですが,それらを皆止めました.

読者の皆さんが私自身の眼鏡を通して彼らを眺めてしまうのは果たして良い事かどうか,と思ったからです.それだけ重いものだと思うようになりました.

彼等特攻隊員の存在した意味,そして特攻隊員だけでなく,国を守るのだと自分を納得させながら,その思いと引き換えに自分の命を捧げた兵隊達の死の意味はどのようなもので,それは現在にどのように生きているのか.

もっと大きく,日本人は自分たちが世界の中でどうあれと願ったのか(敢えて軍部がとは言いません,明治/大正/昭和と軍部をそのように育てたのは日本の一般大衆です)そして欧米は日本がどのようにあれと思ったのか.考えは広がって行きます.太平洋戦争とは一体何だったのでしょうか.切り口の数ほど違う回答が出て来そうです.

でも,政治がどうであれ,軍中央がどうであれ,否定すべきは他国の郷土/人間を蹂躙する行為であって,郷土がそして同胞が外国から蹂躙されるについての単純な憤りは人間として否定出来ませんね.

しかし然し,とは言っても,世の中単純ではありません.事の善悪は過去現在,世界中あらゆる場所で全ての事象の切り口においてマダラに複雑に入り組んでいます.前出のテーゼの現実適用は座標の取り方次第でどうにでもアナウンス出来ます.ある時代の価値尺度を他の時代にあてはめて毀誉褒貶するのも正しいかどうか.善悪が見事に割り切れるのは小説本かテレビ娯楽番組の中だけです.難しいですね.

こんがらかった話を元に戻して,鹿児島に行く機会があればご自分の目で日本史のあの瞬間を知覧で感じて見られる事をお勧めします.

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テクニック〜〜2003/7/17
ある小説家によるノンフィクションの単行本を読み始めました.少し前の発行ですが話題本のようで一ヶ月で15万部売れたと帯に書いてあります.200ページ近いその本の出だしの言葉は”その”という代名詞でした.それが具体的に何を示しているかは何と次のページを読むまで解りませんでした.

最初は何の事だか解らせず,ハッとさせて興味をそそらせというか気を持たせて,読み進むと疑問解決が待っている,それって一つのテクニックですね.

似た例では,どんな人でどんなシチュエーションか知らせないまま,いきなりある人の会話途中から入る手もあります.音楽で言えばベートーベンの第一シンフォニーのように属和音から音楽を始めるあの手です.ベートーベンは次の音に主和音を持ってきて解決,聴き手を安心させますが,もし16小節も先まで解決してやらなかったらどうでしょう.よっぽどの伏線を敷いて聴き手に”なるほど,そうだったのかっ”と大満足させるすごいテクニックを見せないとブーイングの嵐が来るでしょうね.

この小説家はその危険なゲームを仕掛けてしまったのです.私はこの最初の仕掛けにもんどりうって転げてしまいました.もう後はパラパラめくって見ただけ.

気を持たせるって,よっぽど相手がそれに興味を持っていないと逆にそっぽを向かれますね.

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MR〜〜2003/7/16
MRで頭部の診断をして貰いました.MRとはMagnetic Resonance(磁気共振断層画像診断機)というものだそうです.(よくぞこんなもの覚えられたでしょ?でもネーミングにひらめきが不足してるなぁ)

仰向けに寝て必要な箇所(私は頭部)を寝台に固定し,台ごとトンネルにゆっくり入ってゆきます.目をつぶっていると遊園地のお化け屋敷にトロッコで入って行くように,お化けこそ出て来ませんが色んな種類の機械作動音が広がりをもって聞えてきます.20分間と言う事でしたが,次はどんな音かとまったく退屈しませんでした.(機械から降りる時,操作技師にお化け屋敷の話をしたら笑われました)

終わって隣の室に行けば若い技師が操作するPC画面に,私の頭部の色々な切り口の断層画像がもう映っています.これが又面白いこと,見とれました.目玉がみえる,鼻の内部が見える,脳の皴が見える(これ恥ずかしいな),血管が見える.ゆで卵をスライスして一枚一枚検査するのと同じですね.しかもこうして生きているのに….

病院のトレッドミルに乗っても自覚症状が出なかった私の体の問題をズバリと喝破した慧眼と言い,気の遠くなるような難しい手術(素人にはそう思えます)を蚊に噛まれたほどの跡しか残さずにオペしたテクニックと言い,こんなお化け屋敷みたいな機械と言い,今回の入院で病院とはどえらい所だと心から感心しました.

”こんな病院が増えれば平均寿命も延びるわさ.で,延びた寿命で何するだ?”
”はぁ,医者としてはそこまで関知しねぇだよ,自分で決めな!”

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軽口〜〜2003/7/14
手術が終わって集中治療室へ搬送ベッドで移動中,半年前の別件入院中にお世話になった9階の係が廊下ですれ違いざま,”あらっ,どうしたんですか”と声を掛けて来ました.二言三言言葉を交わしてからベッドは又動き始めましたが,しばらく考えてから運んでくれる看護婦さん達に”彼女,どうして寝て運ばれている私が判ったのか知らん,布団から出ている頭の禿げ具合かなぁ”と語り掛けて全員大笑いになった所で,笑いの似合わない集中治療室のドアが開きました.

手術を終えてしばらくは口が軽くなっていた私を,面白い事を言う人ですね,と駆けつけた家内に看護婦さんが感想を述べていました.

手術はやっぱりそれだけ緊張を強いられるものだと言う事ですよ.

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いきなり手術〜〜2003/7/13
最近,ジョギングの途中胸がちょっとつらくなって歩く事が何度かあったので,念の為にと病院へ相談に行きました.何種類かの検査が終わって担当の医師の前に座ると,”直ぐ入院です.これから手術します.奥さんを呼んで下さい”有無を言わせぬ口調でした.

えっ!絶句.それ程までの自覚症状は….直ぐに隣の部屋でくるくる身ぐるみはがされて搬送ベッドへ,家内へは看護婦さんが電話をしたようです.若い女医さんが一時間程の手術,局所麻酔なので意識は確かなもの,その女医さんは途中で”もう直ぐ終わりますよ,順調です”と声を掛けてくれました.”処置が早くて良かったですね”はあ,そうですか.

家内が病院に到着したのは手術が終わって一時間後.検査を受ける際に待合室で読もうと準備していた本を,予期もしない集中治療室のベッドで読んでいる時でした.それから何時間かして鹿児島から長男が病院へ駆け付けてくれましたが,何を勘違いしたのか喪服を積んで来たそうです.これは後で家内から聞きました.まるで伝言ゲーム.おいおい俺を殺すな.

今日が実はその三日目,仕事の道具やPCをベッドに持ち込んで,テレビを見る間もない楽しい一週間の入院生活です.ときどき雑記が途切れなかったので,そんな事気付かなかったでしょ?

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すず茶筒〜〜2003/7/12
鹿児島の島津公別邸を訪れた時に,ガラス細工工場に隣接するお土産店で薩摩錫器のお茶筒が目に止まりました.新味のある唐草模様のすっきりしたデザインが気に入ったけれど欲しい大きさのものがなかったので,出来た時に郵送するように頼んだのですが,それが週半ばに届きました.

店でそれを見て欲しいなと言った時に家内は直ぐに賛成しましたが,一つは子供を訪ねてした旅行の記念に,もう一つは私の還暦記念の為にというつもりだったようです.

届いたのが丁寧な梱包で感心もしましたが,我が家の食卓の上でこれをみて,記念になる良い買い物をしたと改めて満足です.

それに赤いちゃんちゃんこよりはずっと良いしなぁ.

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近代社会の人権主義〜〜2003/7/11
12歳が自分の快楽のために(!)4歳児を裸にした上で屋上から突き落として殺しました.14歳以下なので法律によってまともには罪に問えないのだそうです.

若年者犯罪だけに止まらず,一般に犯罪のニュースで時々思うのは,犯罪者の人権が必要以上に認められて,逆に被害者や被害者の家族が理不尽に思えるほど圧迫されるのが近代社会という代物ではないでしょうか.つまり犯罪を割に合う行為だと認め,その結果犯罪行為を増やそうと努めるのが新しい社会のあるべき姿なのでしょうか.

反語的に述べてしまいましたが,犯人の更正に意を用いるのは勿論正しい事です.しかしその人道的善意がふてぶてしい犯人にはどう映っているでしょうか.”なに,人を殺したって自分が死刑になる事はほとんどない.強盗をしたところで皇族の慶事があれば恩赦という手もある.上手く行けば警察力も下がっているから逃げおおせるかもしれない.どの道大した事はない”犯人がこう考えるような仕組みの社会である限り,社会の善意は空回りし勝ちなのです.私が知っているこの40年の社会の動きから見ても,道徳は悪化することはあっても向上する傾向はないようです.

こんな感想を持つのは私が前近代人だからでしょうか.一方で犯罪の増加によって警察力は衰え(これは鶏と卵の関係か?)従って検挙率が下がり,それがますます側面から犯罪を安易なものにしています.

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マジック〜〜2003/7/10
阪神に49という気の遠くなるくらい大きな数字のマジックナンバーが出たようですね.下手な作家のように前半を読み終えないうちに犯人が想像出来てしまう推理小説みたいです.

数字が大き過ぎるので”犯人”の確実な”特定”までは出来ませんが….

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大袈裟〜〜2003/7/9
遠慮がちな蝉の声が聞えてきました.まだ梅雨の最中なのに….雨に閉じ込められたまま青い空をほとんど見ることなくたった一週間の一生を終える蝉も居るかもしれません.

それを早とちりと見るか,又は栄光の先駆けの為に支払う代償と見るか.

たかが蝉の事なのに大げさな!

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バス椅子キャリーバッグ〜〜2003/7/5
第4号バス椅子キャリーバッグ画像をUPしました.作ったのはもう随分前になります.使ってみたところ,運搬中にバッグの形が崩れない為に何か工夫をしなければならない事が判り,取り敢えずは設計図面などを収める為のボール紙の筒を加工してジャストサイズに作り直し,それに譜面台を収納したものをバッグの底に置いて使っています.

第4号バス椅子は第3号より重いし,かさばるし,セッティングに時間が掛かりますが,それもこれも演奏の際の安定感の為,仕方ありません.

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隠居出来ない〜〜2003/7/4
私の仕事について,実はある新しい試みの為に今後私の精力のかなりの部分を割かなければならなくなりそうです.60歳になるので楽隠居とは行かなくとも少し楽をしたいなと思っていたのは夢でしかなかったかな.

でも団体の会長職の任期が終わっているのや,どこの音楽団体にも所属していないのが救いです.

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建築技巧に無頓着,産業近代化に頓着〜〜2003/7/3
日曜日に訪れた鹿児島藩主島津公の別邸は浜に向かって建ち,桜島を借景にしている邸宅です.部屋数は二十幾つあるそうです.

先ず大変驚いたのは,吟味された素晴らしい木材を使っているものの,建物を美しく見せる為の技巧にはほとんど心を用いていないこと.九州に並ぶ者のない大豪族の居宅である事実を考慮すると本当に拍子抜けしてしまうほどです.改築前の玄関はこちら側ですと言われて,見ると何と一間幅,建物の大きさから見たそのミスマッチは信じられない程です.

藩主は,邸宅立地の常識で計り知れない事には,その別邸庭先の地続きに藩の一大先進工業団地を作ったのです.上記二つの事実を並べて目の前にして,この雄藩の徹底的に実質的で,優れた経営感覚を思うのです.

観光客の為に邸宅内を案内/説明してくれた和服女性は,私の驚愕には無頓着,これらに関して何のコメントもありませんでした.

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白熊越しの用件〜〜2003/7/2
子供が私達の待つホテルへやって来たのは土曜夜も8時を過ぎていましたが,それから食事の為に繁華街へ出ました.

一番鹿児島らしい食事をと所望したら黒豚のしゃぶしゃぶに連れて行ってくれました.大変美味しかったのもさる事ながら,お勘定の段になって払おうとする私を遮って”折角鹿児島まで来てくれたんだから,ここは僕が持つ”と,決して安くはない食事代を支払ってくれ,そんな配慮に我々両親としては目を細めるのでした.

次にカキ氷の”白熊”発祥の喫茶店があるというので,小さい頃は夏になると心からあこがれた白熊,その発祥の店で食べられるのならと膨れた腹をなだめながら食べました.

鹿児島を訪れた用件はその喫茶店でテーブルの白熊越しに手短かに済ませました.いやはや.

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特攻兵の遺書〜〜2003/7/1
武家屋敷に続いて戦争中に知覧にあった特攻基地の資料を収めた記念館を訪ねました.これは我が家のお隣さんから薦められて家内が訪れる気持になっていた場所です.大勢の客の前で老紳士の係員が特攻の時代背景や出撃の有様,遺書の幾つかを説明してくれましたが,その説明内容に実に相応しい風貌をしていました.

出撃は終戦直前の昭和20年頃,私が1歳から2歳直前までの出来事だったようです.

兵士の遺書が多数展示されていました.彼等が命令され,或いは志願して短い命と引き換えに守ろうとしたのは何だったのか,彼等の死の結果どのような日本が到来する事を希求したのか.

事柄の表面を通りすがりの観光客としてさっと撫ぜるだけでは内容が重すぎると感じましたので,彼等の遺書/手紙類をまとめた本をそこで買いました.これは知覧の特攻兵だけでなく一般的な日本兵のセンチメントと共通するだろうと思います.いずれときどき雑記で読後感を述べるかもしれません.

所で,この記念館の名前は”知覧特攻平和会館”です.このネーミングにいささか違和感を覚えました.50年前の敗戦を”終戦”と言い換える感覚に近いものを感じるのです.決して間違いとは言えず,殊更取り上げる事でもないのですが,しかし本質からは距離があります.真実に立脚しなければ”正解”には辿り着けない,漠然とした感覚ですがそんな思いです.


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