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音楽そしてコントラバス・トップ>工房>演奏者の為の工作室>楽譜を製本しよう>このページ 楽譜台紙のメンテナンス
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一つ前のコンテンツ「私の楽譜製本法3」による台紙を作って一年が経過した。
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接着剤剥がしのスプレーをページごとに十分吹き付け、脱脂綿をしばしば取り替えながらページに残っている糊や紙を丁寧に剥ぎ取る。画像のように裏に黒っぽい紙を敷くと取り残しの有無が良く判る。このスプレーが苦手な人は多いが、私はこれ以外の方法を知らない。水洗いまでの作業を屋外で行って見たら臭いは最後まで気にならなかったが、他の人はどうだろうか。 最後のページまで糊を浮き上がらせ終えたら次は住宅洗剤を使って接着剤剥がしを除去した。これも脱脂綿で十分にこすって除去。 ホースを使って水をたっぷり掛ける。車洗車の要領。これによってページをつないだ18ミリ幅の和紙製マスキングテープが破れてしまわないかを心配したが、どうやら18ミリ幅の和紙製白色(生成り)のマスキングテープは丈夫だった。
次はタオルで水気を拭う。
更に水気を取るため不要な紙を各ページに挟んで畳み、しばらく放置。
それでほとんど水気は取れるが、ページをつなぐマスキングテープを乾かす為にページごとにCDケースを挟んで横から扇風機の風を送る。これもしばらく放置すれば出来上がり。表紙に使ったつや消しのポリプロピレン板も元のように真っ白になった。
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2013・8・28 その後台紙の状況 洗濯した台紙は洗濯前と同じように使えている。綴じたページがばらばらにならないまでも緩んで来るのではないかとマスキングテープの劣化が気掛かりだったが丈夫さに変化はないようだ。 気付きとしては、接着剤剥がし液の吹き付け方が十分でなかったか、脱脂綿で拭い取り方が十分でなかったかのようで糊が残ってベタベタするページが結構あった。接着剤剥がしスプレーの使用は愉快な作業でないので、つい簡単にやってしまったがそれが却って作業量を増やしてしまう結果になった。吹き付けも拭い取りも丁寧にすべきだと思った。 2013・9・22 その後の再メンテナンス2年以上前に作ったこの台紙製本による貼り替え式楽譜は気に入っている。私はもうこの方法以外でコンサート用楽譜を用意する事はないだろう。 しかしそれだけにメンテナンスはして行かねばならない。 1年前に施した台紙の洗濯によって弱くなってしまったのか張り合わせ部分の和紙マスキングテープの上下が裂け始めたページが出来たことに気づいた。 下の画像では絆創膏を貼り重ねているのが判りにくいので赤矢印をつけた。 次にご紹介する作業はメンテナンスとは言えないが、最近では練習会場へ出向く時の荷物を軽くする事も工作時のテーマの一つにしているので、今回作業のついでに表紙を薄いものに取替えた。それは百均ショップで見付けたA3書類挟みの表紙だけをB4サイズに切り取って転用したもの。 今回貼り替えたものは薄いうえに半透明だったので、それを活かして自作のいつものA4でプリントアウトする貼り付け表紙を表から貼るのでなく裏から貼り付けた。 ついでながらエーゼットの接着剤はがし"雷神"(楽譜を台紙から剥ぎ取る作業の後に使っている)はいやな臭いがほとんどなくなった商品になっているのが嬉しい。 2014・11・19
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2013年9月の台紙手入れから更に2年半経ち、毎年の事だが同じ台紙の楽譜をもう一度はがして台紙に次の楽譜を貼ることにしたが、今回は特別に全体をジャブンと洗面台に漬けて見た。しばらく漬けておくと楽譜は一段と剥がれやすいので楽だった。心配した綴じ合わせ部分は今回何の問題もなく、補修の必要もなかった。 2016・4・1 |