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コントラバスポジション表


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コントラバスポジション表

作画:三好俊典


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私のポジション習得法は教則本には全く目を通さず、全て自分で工夫したので変則的だった。このような覚え方が正統的なものより良いと積極的に考えているわけではなく、やはり権威のある教則本に則って覚えるのが常道ではないだろうか。
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以下私の覚え方のご紹介;
一番覚え易いのが親指をネック付け根に突き当てさえすれば押えられる第4ポジションだったのでD弦4ポジのAを指板上のどこからでもすっと人差し指で押えられるように訓練。次に4ポジの各弦の音を覚えて同じようにどこからでも押えに行けるように訓練。これだけにしばらく費やした。その次は4ポジを人差し指で押えた時に中指・小指が押えられる音と、小指で押えた時に人差し指と中指が押えられる音を覚える.1ポジ2ポジは既に指が覚えているので4ポジから降りてきた指の感覚と突き合せれれば通常初心者が使う音はそれでほとんどカバー出来る。上のポジションへは半音ずつ守備範囲を広げて行き、小指で7ポジの音が押えられるところまで行けば先ず普通の曲で不自由する事はないと思う。訓練はあるメロディを弾く際に、一音ずつ別の離れたところにあるツボを深く考えず自由に選択して次々に押えて行くという練習をした。私はハ長調以外では練習していない。ハ長調をしっかり覚えさえすればそこから頭の中で翻訳しながら他の調性に慣れる事が出来る。ポジションの練習は毎日が望ましい。
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それと自分自身に課したのは<訓練中も曲を弾くときも、志を立てたからには今後は絶対に左指を見ない>という決心。それを実行出来るか出来ないかで習得期間は長くも短くもなると思う。私はそれを実際に実行した。ちなみにポジションマークはバス練習を始めたばかりの人以外は付けない方が良いし、実際にパッと押えられなくても頭の中で<何となくそこ>が解る段階に来れば潔くポジションマークは取り払ってしまった方が間違いなく良い。理由は演奏中ポジションが解らなくなってマークを見ればその時・その音は確かにちゃんとしたものになるだろう。でもそれは肘などの位置感覚を養ってくれるものではなく逆にその感覚を曇らせる行為だからその次も同じように盗み見なければならず、いつまで経っても感覚は磨かれない。ポジション練習を始める当初はかなり良い加減な音になるので我慢出来ないだろうが、そのプレッシャーを指を盗み見る事で解消せず、肘感覚の方を修正する事をお勧めしたい。と言いながらも実は私は1個だけ7ポジの中央に黒く小さい丸を付けている。これはオマジナイ。
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一般的にはポジションは肘の動きと位置で覚えよ、と言われている。私はそれに加えて自分の顔の部品の位置を目途にしている。目の位置は何ポジ、耳の後は何ポジと言う風に。それが出来るのも、一つは私の座奏スタイルともう一つは使っている音楽小物の取り合わせに大きく依存すると思ったりしている。
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ついでに白状しておくが、いつまで経ってもどんぴしゃりの正しいポジションを押えるのには自信がない。 曲の練習に入ればそれに夢中になって基礎練習がついおろそかになるのが原因だと自分でちゃんと解っている。

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このたび半弦長よりも高い音を幾つか押さえる曲に出会い、これに備えて上記オマジナイの2度上と3度上にもポジションマークを付けてしまった。私はソロ曲を練習するつもりは全くないのでこのあたりのポジション習熟練習はすることがないだろう。正直に言えば、このあたりまで上がる時には私の主義に反して横目でチラ見することにしている。

2011・9・8


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