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トップページ>工房>コントラバス奏者の工作室>コントラバスキャリーカートの製作>このページ第1号コントラバスキャリーカート (スタンド兼用)大きなコントラバスを練習のたびに運ぶのは楽なことではない.その労苦を少しでも軽減しようとこれまでバシストは色々な工夫をして来たが,私も楽器屋さんでアドバイスを受け,アルミ製の軽くて実にコンパクトなラゲッジキャリーカートを購入した.どうやら旅行バッグなどを積むことを想定した商品のようだ.このカートに楽器を乗せて自転車用の荷物紐を上下二箇所にカートごと巻きつけて運ぶのだがこれは楽だった.これなら長い距離を歩くのが苦にならない.私は使ったことがないけれど他にはエンドピンの穴に一輪車を差し込む商品もあるようだ.(右下図). 上の可愛いラゲッジカートをしばらく使っているうちに欠点が気になってきた.それは車輪が小さ過ぎる上にトレッドが狭いために方向安定性に欠けること.気をつけないととんでもない方へ向かい,ぶっつかるので危ない.大きなバスにはそれなりの大きさのカートが相応しいようだ. 最近になって,ふと倉庫に別のカートを持っている事を思い出した.長い間使っていないが,一時期アウトドアライフに憧れたことがあって,クーラーボックスや食材や軽いアルミデスクと椅子のセットなどを車から離れたキャンプ地まで運ぶ必要から背負い子機能のあるキャンプ用カートを持っていたのだ.たしかこれはキャンプ用品店で買ったと思うがそれを倉庫から持ち出して背負い用の背当てやショルダーベルトなどを取り外してみた.背負って背中に当たる部分のクロスメンバーが背中なりに湾曲しているのは邪魔になるが仕方ない. しかしこの大きさならバスをセットしたまま自立させて手を離せるというこれまでにない美点が生まれると思うが,これは大きくものを言うはずだ.このプラン着手は第5号バス椅子の着想と同じ時期だったので作業は平行して行った.おまけにコンサート前だったので自宅練習もしなければならず,頭も手も忙しい思いをした. 既製品の思い付き流用なので,図面を描いてから製作に掛かった訳ではなく,ちょっと作っては具合を見てその先を考えるやり方.そのやり方で一度は完成させたが,重量軽減の必要を感じ,全面的に作り変えた. カートのアルミパイプ直径は21ミリ,そのパイプに楽器をセットする部品を取り付ける為の金具を探しにDIY店の水道用品コーナーに行った.取り付け部分の形状によって下のように2種類のパイプ固定部品を購入.残念ながら雰囲気の良い部品ではない. 荷物を乗せる部分のクロスメンバーにはちょうどエンドピンが当たるため金切ノコで切り落とした. ベニア板は楽器が当たる角度によって自在に動く構造にし,カーペット滑り止めシートをカットして貼り付ける.カートの重量を出来るだけ軽くする為にベニア板の大きさは楽器が触れる部分だけに限った.この画像に見えるアルミクロスメンバーが湾曲していなかったら私の工作部品もまた違ったものになっていた. 試作したカートに楽器を乗せ手を離してみるとバランスが悪く前に倒れそうになった.そこで足のつま先を出して踏ん張るような役目をする部品を考案. 仰向けに地面に寝せ足の裏を見せたところ.パイプ取り付け金具のボルトが張り出して邪魔になるのでもう一枚薄い木の板を貼り合わせる. 最初に掲げた小さなラゲッジキャリーカートと同じように,このカートも空荷の時には荷乗せ部分が折畳めるようヒンジ構造になっている.そのガタは,私の目的には都合が悪い.そこで木の板を固定アームとしてガタつくアルミフレーム同士を連結した. 固定アームの前方部分を異なる視点から カートの頭の部分.ここに楽器受けベニア板を固定するには上述のパイプ固定部品が使えない.そこで丈夫なゴム板でアルミパイプに止めた.しかしゴムは所詮ゴム,きっちりとは止めてくれず今後の課題として残った. 完成したバスカート.本番当日のリハの際は人の動きが激しいので,体が楽器に触れて倒されないようにカートを背後に置いて楽器を休ませる時に使った.合奏練習の合間もこれに乗せれば安心,上部ベルトだけで十分固定出来る.この姿で重量は3.5kg. 運搬する時の姿.上部ベルトは横一文字に,下部ベルトは2本をV字型に使う.これでガッチリ不安なく固定出来る. ベルトはノートパソコンキャリングケースのものを流用.従って3本のデザインはちぐはぐ.これまで無目的に保存していたのがここで役に立った.この伸縮調節金具は楽器固定の為に考案されたかのように都合よく締めることが出来る.ベースカバーからにょっきり木製エンドピンが出ているが,カートのアルミパイプがプロテクターの役目をしてくれるので外さないで運搬している. カートごと車に積んだ画像.楽器の肩にT字型に当てた支持ベニアのお陰で楽器を寝せても無理な力が楽器に掛からない. 自宅や練習場の休憩時間での楽器の休め方.裏の様子が鏡に映るように前にせり出して撮影した.このように上のベルトのみ楽器に回しておく.自宅にせよ練習会場にせよ,これまでのどんな置き方より安心出来る. このようにスタンド機能を持たせた為に,常にバスの傍らに置く必要が出来たので,折畳み機能を持ち込む意味がなくなり構造的に弱く重くなるというマイナス面からもフリーとなる.なお,楽器の前においてあるのは15年くらい前に作った自宅用バススタンド.今後はこれが屋根裏部屋の住人となる予定. 2006/11/11 |