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楽器磨き

弦楽器をクリーナーを使って磨く事に抵抗があって、ストイックに空拭き以外は決してしないと思っている人は多いのではないかと思う。私も頑なな意見ではないものの、どちらかと言うとそちら側に立っていた。これはそんな男のクリーナー体験記

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現用コントラバスはこの世に生まれてから10年、その間私の手入れと言えば柔らかいクロスで空拭きするだけだった。最近ではこびりついている汚れがあるなとか、拭いても何かくすんだ印象が残るなとかを感じていた。しかしいわゆるクリーナーとかポリッシャーとかを使う気にならないまま推移、でもこのたびアドバイスを貰ったので思い切ってやって見ることにした。

弦楽器用のポリッシャーは使ってみた感触ではワックス成分もあるけどそれよりは極く細かいコンパウンドの成分が多いように思える。ピアノ用のポリッシャーは多分もう少しワックス成分が多いのではないか。ピアノ用のポリッシャーを弦楽器に使って悪くはないと思うが、ワックスが効き過ぎていて何かの拍子に手から滑り落ちるかも知れないというようなピアノでは起こらないない問題があり得ると思うから、やはり弦楽器用のものを使った方が良いと思う。手に入れたものは50mlで1500円だった。

使う布は使い古した綿布が柔らかくしかも液に無駄が出ないので良い、とアドバイスを受けた。なるほど。

磨き始めて気付いたのだが、綿布が指の間から逃げて行かないためには小さく畳んだ最後に下の画像のように対角線に折り曲げてつまめば良いと会得した。その真ん中にポツンと液を含ませて、楽器の表面に液が軽く行き渡る範囲に薄く拡げておいて、そこをしっかり何度も丁寧に磨く。それを繰り返して楽器全体を磨き終われば、残留成分拭き取り用の別の布で仕上げ磨きをする。その際に部分的な磨き残しが発見出来るのでそこをもう一度クリーナーで磨く。このようにして使った1回分が約10ml、出来るだけ薄く塗って木部に湿気を与え過ぎないように気を付けた。このような磨き方なら湿気の多い日に楽器が含む水分ほども与えてないと思う。磨き上げるのにおよそ3時間半程度掛かった。

こんなやり方で良いのか、もっと上手な方法があるのか。情報を得れば又後から書き込もう。
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裏板を磨く時は布団を長く丸めてその上にシーツを被せ松脂が布団に付かない用心をして斜めにうつ伏せた。
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この画像が10年間に拭き取れなかった木部の汚れ。黒い汚れは指板から。尚、金属部分はこれとは異なる布を使った。
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金属部分はもっぱら糸巻き。こちらはDIY店で買った粗目のコンパウンドを使った.10年使用ではサビは発生していず、手垢汚れだけだったのであっと言う間に輝きが戻った。
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薬品を使ったこんな磨きはどれくらいの周期ですれば良いのか、と質問したら十分経験を積んだプロの答えは半年から1年に一度くらいだ、と私が予想したよりはずっと短いものだった。

その答えを貰いながらもやっぱり次のこのような手入れは楽器が汚れる前に先回りして手入れするのではなく、ずっと先にしようと思ってしまった。但し、小さくはないコントラバスだが時には全身を点検して取れにくい汚れを見つけた時はその都度除去するのが良いだろう。

2010・11・7

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