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チェロ木製エンドピンレスト (ストッパー)

御影石床面の小ホールで演奏をする事になったチェリストの為に作ったエンドピンレストをご紹介する。始めはバス用に作った古いバージョンのエンドピンレストを僅かに手直しして提供したもののそれでは使いづらいとの事、成り行きでそのチェリストの演奏スタイルにあわせて新しく作る事にした。

滑り易い御影石が床素材だから楽器が滑らないのが一番大切、あとは演奏中に持ち方を微妙に変えるらしくピン先位置を固定したくないと言う要望。また私がこれまで追求して来たようなエンドピンレスト自身の響きにはこだわらないとの事、コンサートが近いので製作にゆっくり時間を掛けられないと言う事情も手伝って構造には凝らず単純なものにした。とは言え、バスで成功したようにこれを楽器の一部と考えて作ったなら、と若干心残りである。

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始めに全体像。この単板の寸法は最近のバス用とおおむね同じで15センチ×19.5センチ、厚みは8ミリ。その中央部に画像のようにエンドピンが刺さる直径22ミリの座ぐり穴を14箇所作った。
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裏面。滑り止めシートを全面貼り。
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丸環のステンレスヒートンは他のものに接触して痛めないように板をえぐって収めた。購入した紐は真っ白な自然素材で目立ちそうだったのでコーヒー染めにした。
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上の画像で紐を締めているのは1センチ×2センチに切った薄い銅板。これは知り合いの板金屋さんに30枚位切って貰っている。紐に巻いてからペンチで締める。
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赤い矢印の位置で紐に巻いている銅板は少し緩めに締めた。これを取り付けてやれば2本の紐がばらけてアルミの自在金具から外れてしまうのを防げるのだが、エンドピンレストの位置を遠くにしたり近付けたりする時にこの銅板が作る穴を紐が若干の抵抗を受けながらすり抜ける程度にしておく。
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椅子の足に巻きつけるマジックテープの画像。ステンレスのD環はニ層のマジックテープの間に挟み込んでいるだけだがD環はどうやら外れる事はないような気がする。
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表面にあけた14個の座くり穴は図のような道具を使って作る。ドリルとそれを固定するドリルスタンド、それに座ぐりドリル(ドリルスタンド台に乗せている)
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前の画像では座ぐりドリルが見づらいので、これは拡大画像。これを使えば最初の画像のような穴をあける事が出来る。この例では直径22ミリのドリルを使った。この穴がチェリストに取って使いやすいものかどうかは使って貰わなければ解らない。
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最後の画像はテントを固定するロープ長を調節する為などに使われるアルミ自在金具の一種。4枚上の画像で見えるアルミ自在金具と同じ目的で使われる。私がこれを知ったのは今回のエンドピンレストが完成した後だった。どうやらこちらの方が簡単に調節出来るのではないかと思うので次の機会にはこれを購入して使って見たい。
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2011/12/30

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