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チューナーをバスに取付け その1

これまでは譜面台に腕時計台を取り付け、それにチューナーをセットするスペースを確保していた。従って自分の譜面台を持ち込める場所なら不自由はないが、そうでない時には駒や指板先端あたりを挟んでチューニングしていた。チューニングが終わればポケットに突っ込むしかない。

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練習していて、ふと楽器にチューナーをずっと取付けておけばどうだろうと思って実行してみた。

セットする場所として最初に思うのは駒だが、何せ駒は微妙な部品で一部分を僅かに削っただけで音が変わるほどなのでここに質量を加えっぱなしにするのは、それで得るメリットよりはデメリットの方が大きいと思う。

試みたのはネック基部。立奏ならある程度目から遠くなるので良いかも知れないが、試した結果私のようなチェロ的座奏では目が近すぎて逆に見づらい上にチューナーを見るたびに頭の角度を変えなければならないので、この案は捨てた。

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で、仮に下の画像位置に置いてみたところ、忘れたままステージに上がっても気付く人はほとんど居ないようにも思えるし、弓を使いながらでも弓の陰に隠れてしまわず視認性が良いのでここに決定。

黒いのはマジックテープ、でも茶色のテープならベストだっただろう。貼り付けに際しては剥離しないようにしっかり取付けたいのだが、一方で楽器を傷めたくはないので面倒だが次のようにした。

貼り付けるマジックテープの大きさに合わせて薄くて柔らかい樹脂板をカットし、それにマジックテープを接着する。その樹脂板の裏には「貼って剥がせる」と言う謳い文句の両面テープを貼ってからバスのボディに貼り付ける。こうすると後になって撤去したい時にボディを痛めずに外せると思う。
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次はチューナー側の処理。このチューナーはコルグAW-1だが、ご紹介する方法では付属クリップを使わないのでクリップを差し込む溝を無視してこのようにマジックテープを貼る。なお、AW-2ではマジックテープは丸い電池蓋に貼り付けるしかないが、私のAW-2ではこの方法は直ぐに蓋が外れてチューナーとボタン電池が落下してしまうのでステージで使う勇気が出ない。他のチューナーは知らないからコメント出来ないが裏にボタンやスイッチが多くてマジックテープを取付ける余地のないものではこの方法はまずい。
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どうやらうまく取り付いた。私の楽器はバイオリンシェイプなので側板はここでもカーブを描いているものの、マジックテープを使う取付けでは僅かなカーブは無視してちゃんと取り付いてくれる。ガンバシェイプの楽器なら全く問題ないと思うがその代わりこの位置が余り角ばっていないだけに他のものに触れてチューナーが傷んだり落下する恐れが想像されるので少し内側に取付けた方が良いかも知れない。いずれにしてもうまく楽器側板のC部に納まってくれるので常にこの状態に貼り付けたまま使っても良いのではないだろうか。このままで使って今後問題が発生すればここでご紹介する。
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これは楽器の収納時や運搬時以外の演奏中の姿。楽器の種類を問わず観客から丸見えの状態で取り付けたままステージを勤める奏者も音楽ジャンルによってはたまに見掛けるが、私にはそれほどの勇気が出ない。もしバスが舞台下手(観客から見て左側)に座る配置になるなら多分取り外すだろう。
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撮影位置を変えて、楽器を構えた私の目から見える景色。うまく収まっている。このところAW-2ばかりを使って来たが、この使い方でAW-1に対する愛着が戻ったようだ。
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2011・7・6

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チューナーをバスに取り付け その2

上記画像のチューナーが壊れたので買い直した。
前のミニチューナーはデザイン的にも省スペース的にも気に入っていたが、この際改めて考え直してみると他の楽器で使う場合と違ってコントラバスでは目から遠くにセットせざるを得ず、目が悪くなる一方の私に適したものとは言えなくなって来たので少し大きなものに変更。シェルが大きければそれだけ高性能なのだろうとは思うが、楽器に取り付けっぱなしと言う私の使い方から見れば大き過ぎるのも具合が悪い。で、このサイズになった。今度のはメーターがそこそこ見える大きさなのもさる事ながら、音程が合えば緑色のLEDが点灯し上下に外れた時にはその側の赤いLEDが点灯するのは今どき当たり前の事だとは思うもののミニチューナーからの転向者に取っては本当に嬉しい。おまけにミニチューナーと比べてシェルが大きくて設計に無理がないせいか針のふらつきも少ない。

画像は先端がクリップ状になっているピエゾマイク(コードは短く使いたいのでビニールテープでぐるぐる巻いた)とチューナー本体。
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他の楽器音が飛び交う合奏団の中でもチューニングしなければならないから自分の楽器振動を直接拾うピエゾマイクをもっぱら使うのだが、そのピエゾマイクのクリップが楽器本体をしっかり掴めるような都合の良い場所がチューナー取り付け予定位置の楽器C部の近くにはない。そこで試しに下の画像のようにチューナー本体を掴んでみたところ意外にもマイク感度に問題が感じられなかった。ラッキー。この姿のまま楽器へ取り付ける。実際合奏団の騒音の中でも問題なく使えたが、それに必要な動作は楽器を構えたまま弓を持った手でチューナーの電源ボタンを手探りでツンと押す事だけだった。
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さて、楽器への取付け方。チューナーの背は当然だがフラット、それを取り付けたい楽器C部は曲面。
ならば木片でスペーサーを作って片面をフラット、もう片面をサンドペーパーで曲面に削って間に挟んでやれば解決する。この作業は削っては実物あわせを繰り返した。そのスペーサーはチューナー側へ両面テープで固定し、楽器側へはマジックテープを使って取り外し出来るように作った。
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楽器がチューナーを受け止める場所にマジックテープを使うのは以前と同じこと。楽器を痛めないように以前買った「きれいに剥がせる」と言う両面テープを今回も使った。
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常にこんな形で使う。楽器を布ケースに収納するのもこの姿のまま。聴衆に気付かれないと確信が持てる椅子の並び方になるならばステージ上でもこのまま。
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角度を変えて近付いて撮影した画像。
チューナーの周囲が黒いのはここも黒いビニールテープで巻いたから。白いままだとひょっとして目ざとい観客の注意を惹くかもしれない。こんなカムフラージュをするくらいなら最初から本体色が黒いのを買えばよかった。
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2012・9・1

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